厚生労働省のデータによると、2018年度の医師や歯科医師、薬剤師統計における女性医師数は、全体の21.9%にのぼるそうです。
2016年度のデータと比較すると0.8ポイントも増加していますが、それ以前に遡って見てみても、年々増加しています。
また、医師を年代別で見てみると、20代が最も多く、病院などの医療施設で働く20代医師の中で女性が占める割合は、35.9%とかなり高い結果になっています。
しかし、20代と言えば男女共に医師としてのキャリアをスタートさせたばかりで、まだまだ現場から学ぶことは多く、同年代の仲間と切磋琢磨しながら経験を積んでいかなければならない時期です。
ですが一般的には女性にとっての20代は出産や育児など、一時的に休職を余儀なくされるライブイベントが控えている年代でもあり、仕事と女性としてのライフプランとの間で悩む人も多いと耳にします。
また、中には結婚を優先させたいあまりに、医師の道を断念する女性もいるそうで、日本はOECD(経済協力開発機構)加盟国の中では、女性医師の割合が約20%と、ほぼ最下位となっているそうです。
そのため、人材不足が課題となっている医療業界では、女性医師の離職にストップをかけることがポイントになってくるでしょう。
日本には、現在「女性医師支援センター」という女性医師の相談窓口が設けられており、女性医師の仕事と家庭の両立をサポートする仕組みが整いつつあります。
女性医師の数が多い他のOECD加盟国と比較すると、対策は万全とは言えませんが、このような取り組みがあることは日本の女性医師にとっては嬉しいことです。
一人前の医師になるためには、長い期間を要するほか、努力も欠かせません。
したがって、せっかく築いてきたキャリアを途中で投げ出さないで済むようにしていきたいものです。